無線ネットワークについて

 近年、インターネットへの接続は、ほぼ「無線」になりました。携帯電話回線である3G、4G、そして家の中ではWiFi、この3種類が一般的です。これが、オンラインセッションに使えるかというと、これがそうすんなりとはいかないのです。


3Gネットワーク

Solocontuttiを使うにはお勧めしません。信頼性やレイテンシーを考えると、使い物にはならないと言ってよいでしょう。一般的なデータ通信の量を超える量のデータをやり取りするので、通信費用が非常に高額になる恐れがあります。仮に圧縮率10、つまりビットレート200kbpsで二人でセッションした場合、2時間のセッションで3600×2×200=1440mビット、180Mバイトを送信することになります。


4Gネットワーク

さらに複雑になります。ネットワーク自体はとても低遅延に設計されていますが、すべてのプレーヤーが同じ4Gネットワークを使用していない場合、どこかの時点で標準のインターネットを経由するので、ここがボトルネックになる可能性があります。帯域幅は、他のプレーヤー1人あたり最低200kbitsのアップロード速度が必要ですが、この点は、4Gネットワークであればクリアできます。しかし、ここでも「パケ死」を招きかねない「データ量」が最大の問題です。


WiFi

宅内までは、有線インターネットに接続されているので、ここまでは問題はありません。WiFiは余分な遅延を発生させますが、これは設定によって問題になる場合とならない場合があります。しかし、WiFiは無線ゆえ、携帯電話、電子レンジ、近所のWiFiゲートウェイ、Bluetoothデバイス、DECT電話など、さまざま電波の影響を受ける可能性があります。家庭内でのこれらの電波干渉や、コンピューターとルーターの間に壁があるなどの理由で信号が劣化すると、無線ネットワークは正しいデータを取得するために何度も処理をやり直すのです。(興味がある方は、Ciscoが掲載しているこの資料を参照してみてください)

このやり直しは、非常に大きなネットワークバーストになることもあります。私(訳者注:開発者のNeil Elroy氏)の自宅では、この影響で、レイテンシーが15msから200ms以上まで跳ね上がることがあります。もちろん音質の劣化やレイテンシーを招きます。バッファサイズを増やせば、ある程度の補正は可能ですが、システムに余分なレイテンシーを加えることになるので、限界があります。Crombleアプリは、レイテンシーの大きな変動に対する補正機能を内蔵していますが、このような場合の音質劣化を補正することはできません。

ちなみに宅内のWiFiネットワークの干渉を確認したい場合は、MetaGeek社のinSSIDerが役に立ちます。


※この記事は公式のこのページを元に作成しています。