2022/05/19

待望のSolocontutti Ver2.0 リリース!

見た目も中身も大きく進化したソロコン、開発者のNeilが紹介動画をYoutubeにアップしてくれました。こちらでは、そのポイントをピックアップしてお届けします。


ミキサーのレイアウトがすっきり


インプット、プラグイン、メトロノーム、マスターアウトなど、入力系のコントロールを左側にまとめて配置。一方、画面右側は、アウトプット系のミキサーを配置しています。



インプットの下にあった「Boost」ボタンは「+8dB」に。


また、View->Backgroundから、ミキサー画面の背景画像を変更できるようになりました。アルミヘアラインを模したシャープなSteel、やさしい白木のWood、ちょっとワイルドなGrungeなどなど。従来の「ソロコン・ブルー」はClassicという名前になりました。開発者のNeilはSteelがお好みとのこと。私はLightがお気に入り。欲を言えば、自分の好きな画像を背景に使えるようになると面白いですね。日本なら絶対「萌えソロコン」とか出てきそう…

(想像図)
わー、ごめんなさいごめんなさい (´;ω;`)

スタンダード・モードとプロ・モード


従来の画面は、スタンダード・モードと呼ばれるようになり、さらに高度な機能が使えるプロ・モードが加わりました。プロ・モードに入るには、Viewから「Pro Mode」にチェック。まず、右側の出力ミキサーに現れるもう一つのインプットのフェーダー。このインプットのモニター(MON)をオンにすることで、他のメンバーとのバランスを容易に調整することができます。また、プロ・モードでは、入力にノイズゲート機能が追加されました。フェーダーの下にある「Gate」をオンにすると、バックグラウンドノイズを除去することができます。デフォルトでは-40db以下のノイズを除去するように設定されていますが、この数値はMain>Preference>GeneralタブにあるThreashold (dB) Noise Gateで調整することができます。今の季節だと窓の外でカエルがにぎやかな私にはうれしい機能かも。


2系統のステレオ入力が使えるようになりました

Main>Preference画面で、InputChannelのstereoにチェックを入れると、1chがL、2chがRに設定され、1系統のステレオ入力になります。ここで、4ch以上のオーディオI/Oを使っている場合は、ExtraInputを設定することで、さらにもう1系統ステレオインプットを使うことができます。また、stereoのチェックを外して、モノラルにした場合、メインのInputに1ch, Extra input に2chを設定して2本のマイクを使うことができます。ミキサー画面、フェーダー上にあるSplitをオンにすれば、左右別々に音量調整が可能。もちろんPanのコントロールもできます。


アクセシビリティ設定が追加されました


Main>Preference>accessibilityタブで、主に視覚障害を持つユーザーのための設定項目が追加されています。


プロ・モードの機能

(1) セッションのメンバーを個別にミュートできるようになりました

(2) トラックごとにエフェクトをかけられるようになりました

 フェーダーの上の「FX」のボタンから、各トラックにエフェクトをかけられるようになりました。コーラス、コンプレッサー、ノイズゲート、リバーブを標準装備。WindowsはVST3プラグイン、MacはAUプラグインのエフェクトを追加することもできます。

(3)プロ用のデジタルミキサーに倣って、-8dBのヘッドルームを設けています。


マスターアウトの使い方


Ver1.5.3から追加されたMaster Volumeノブ。前のバージョンまでは、ここからオーディオI/Oのボリュームを直接コントロールできるようになっていました。しかし、これに対応しないオーディオI/Oも少なからずあるため(私のI/Oもそうでした)、I/Oのボリュームをコントロールするか、ソロコンからの出力を直接コントロールするかを選べるようになりました。Main>PreferenceのMaster Volume controls device volumeにチェックを入れると、このダイヤルからオーディオI/Oのボリュームを制御できます。


メトロノームのBPMは直接入力できます


メトロノームの速さを変えたいときは、フェーダーを上下するだけでなく、BPMの数値を直接入力することもできます。数字をクリックすると入力できるようになりますよ。


内部処理も向上

・Opusコーデックへの完全移行
 これに伴い、このバージョンからCELTコーデックがサポートされなくなりました。よって旧バージョンとのセッションができなくなっています。

・ネットワーク障害によるノイズを低減
 コーデックに変更に伴い、ネットワークの揺らぎの影響を受けにくくなり、さらに音質が向上しています。音質は、Solocontuttiが最もこだわっているところです。

・ロスレス出力が可能に
 音を圧縮せずにネットへ送り出すLosless設定が可能になりました。Main>PreferenceのCompressionで設定できます。(ただし十分な帯域幅が必要です)


初期バージョンとの出会いも画期的でしたが、さらに見違えるように進化したSolocontutti。しかし、Neilは、Solocontuttiをまだまだ良いものにしたいと望んでいるとのことです。不具合はもちろん、疑問や要望があれば、Help>Report Problem から、声を届けてくださいね。日本語でもOKとのことです。